人はめったに起こらないことについては「もっと起こる」と思い、頻繁に起こることについては「そんなに頻繁ではない」と修正してしまう現象。
例えば、競馬では。本命が勝つ確率が過小評価されて、大穴が勝つ確率が過大評価されてしまうのだ。
以上より、どちらが大きくリターンを得られるということではなく、投資において大穴な銘柄に期待し過ぎないこと。
情報カスケード(情報連鎖反応)
2件の似たようなレストランがあった場合、事前にその店に関する情報を持たないと人が多い方を選んでしまう現象。初めに選ばれるかどうかは五分五分の確率だが、最初に来店した人の判断で、後の結果で圧倒的な差を生んでしまうのだ。
この現象は、株式市場でも以下の様に見られる。
- 無名の小さな企業の株価が、ある日突然上昇を始める
- 新聞やWEB、ブルームバーグの投資情報を見ても何の情報もないのに上がっている
- 追随して多くの買いが入って何日か急上昇した後に急落する
バブルとは、あいまいな新情報の伝搬の問題と情報カスケードの問題があいまった時に生じるのだ。
サンクコスト効果
サンクコストとは、回収しようがない費用のこと。
これによって後の判断に影響することをサンクコスト効果という。
例えば、映画館に行ったが映画の内容がつまらなかった。しかし、既に代金は支払ってしまったため、そのまま無理して見続けた。これがサンクコスト効果の一例である。
人は概して、購入価格に対して高いときには売りやすく、低いときには売りにくいという論文結果がでている。値下がりしている株は、既に損しているのだが、売るまで損は確定していないという心理が働くのだ。この心理により、投資家は3.4%の損をしていると言われている。
また、このサンクコスト効果を利用した交渉法もある。
相手をあるプロジェクトに引き込みたいときに、交渉を引き延ばしたり、簡単な第一歩を踏み出させることで、相手が“そのコスト”のもとをとるためにプロジェクトを進行しやすくなるのだ。
保有効果
保有効果とは、他人よりも自分が持っている時のほうが大きな価値があるかのように感じる現象である。例えば、マグカップを配布すると、その持ち主の売値の平均値は買い手の平均値よりも倍になってしまうのだ。
自ら行動を選択しないということは、後悔を避ける上で有効な手段ではある。そういった後悔を避けたいという心理の表れが保有効果などである。
ただし、行動によって後悔するのは短期間でのことであって、人は「20年経てば、したことよりもしなかったことで後悔するようになる」のだ。
つまり、投資するということは、ある意味で後悔しにいっているということなのだから過去の投資について後悔する必要はない。
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