適切な株価であるか確認する
PER
PER=現在の株価/EPS
つまり、時価総額(発行済株式数×現在の株価)を収益(純利益)で割った値
*EPSとは、1株当たりの利益。EPS=利益/発行済株式数
PERとは、収益(純利益)が時価総額に対して企業がどれだけ得られているかを示す値。
PERは、15を切っていればお買い得。
PERを使えば株価の予想ができる。
予測株価= 予想利益(純利益)×15(標準PER)/発行株枚数
*理論株価
クオンツと呼ばれる人たちが編み出したその会社の妥当な株価を示すための計算式。
適切な株価=BPS(1株純資産)+EPS(1株利益)*8年分
→これらの予測株価によって、いくらで売るか判断する。
また、企業の成長率に見合ったPERで購入する。以下の表を参考に。
利益成長率と妥当PERの早見表
*成長率が30%~100%の場合、成長率=PERとなる。| 利益成長率 | 妥当PER |
|---|---|
| 利益半減 | 7.5倍 |
| 0% | 15倍 |
| 10% | 20倍 |
| 20% | 25倍 |
| 30% | 30倍 |
| … | … |
| 100% | 100倍 |
| 150% | 100倍 |
*株を買うならPER30倍までと考えとく。PERがあまりにも高いと、株価が乱降下しやすくリスクが高い。
*株式市場の平均PERは、だいたい10倍から20倍で推移しており、標準が15倍。
PERを元に考えられる投資は2パターンある。
割安株投資:収益力があるがPERが低い企業への投資。または、バリュー投資という。
→例えば、業績は堅調に伸びているがPERが15倍以下であるならば買い時。ただ、株価が上がってくるのに時間がかかる場合がおおい。
成長株投資:PERが高いが今後も成長が見込める企業への投資。グロース投資。
→上記の表のように、PERが20倍と割高な場合でも成長率が20%などであれば買い時である。
成長率の見積もり方
- 成長率は営業利益や経常利益で考える 純利益や1株益だと一時的な要因が混じるため
- "今後"の成長率を考える
- 慎重に見積もる 成長率は低めに見積もり、過去の傾向を参考にする。
*業績が悪くてもPERが高い場合がある。その場合は、その企業は資産を元々持っておりいずれ業績も回復するだろうと投資家に思われているのである。
*成長率がとても高いがPERが割安な場合でも、その業績がこの先2,3年も維持されるのかを考える。例えば、成長率100%の企業がその成長率を維持できるのか。
*PERが異常値の場合には気をつける。 純利益が経常利益を上回る場合がある。それは、大きな特別損益があるか、法人税が免除されているのだ。→経常利益と純利益の比率が1対0.6から大きく離れている場合は、経常利益に0.6をかけて本来の純利益をもとめることができる。
PBR
ROEは、自己資本に対する収益の割合を示す、企業の収益性を示す値。
BPSは、一株当たりに対する純資産の値(純資産/発行株式数)
PBRとは、現在の株価をBPSで割った値。つまり、実質価値に対しての現状の評価を示す。
これらの値は、株を購入する際にその株がお買い得かどうかの参考になる。
PBRの見方
まともな会社であるならば、本来もともとある純資産に加えてノウハウやブランド力、技術といった帳簿には表れない価値があるため、PBRは1以上の状態であるべきなのだ。故に、PBRが1以下でならお買い得なのだ。
ただ気をつける点は、
- 赤字垂れ流しのダメ会社でないこと
- 優良企業であるが何かしらの理由で一時的に株価が大きく下がっていること
また、PBR1倍は底値のメドになる。 PBR1倍近くまで下がると、多くの投資家が底値であると考えて株を買うのである。
*PER,PBRは絶対評価ではなく、同業他社などと相対的に比較する。
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