2015年5月1日金曜日

テクニカル指標を使いこなす

テクニカル指標を使いこなす

テクニカル指標とは、株価や出来高などのデータを統計的手法などで加工した指標やチャート
有効な指標は銘柄・状況によって変わってくるため、使い分けることが重要。

テクニカル指標


  • RSI

  • RSIは一定期間の値上がり幅と値下がり幅の合計に対して、値上がり幅の合計がどのくらいの割合なのかを表す指標。例えば、すべて上昇ならRSI100%である。
    この指標により株価の短期的な「上がり過ぎ」や「下がり過ぎ」を見ることができる。基本的には30以下なら買い、70%以上なら売り。また、株価と指標が逆行現象する「コンバージェンス」と「ダイバージェンス」がある。
    コンバージェンス:株価とRSI指標が収束する状態。株価が下落しているものの、RSIが上がっているため下落の勢いが衰えているとわかる。強気サイン。安値圏でのコンバージェンスは重要な買いサイン。
    ダイバージェンス:株価とRSI指標が離れて開いていく状態。これにより買いの勢いが落ちているとわかる。弱気サイン。高値圏でのダイバージェンスは重要な売りサイン。
  • ストキャスティク

  • 一定期間の高値と安値の幅の中で、株価がどの位置にいるのかを示した指標。
    単純計算によるストキャスティク%Kだと値動きが激しすぎるため、もう少しゆったり動くように加工されたスロー%K、%D、スロー%Dがよく使われる。この4つの指標の中から2つが組み合わさって表示される。
    基本的に、ストキャスティクが30%近くまで下がってきたら「買い」、70%近くまで上がってきたら「売り」とされる。
    また、値動きの早い線が遅い線を低い水準で上抜いたらゴールデンクロスといい、「買い」シグナル。高い水準で下抜いたらデッドクロスといい、「売り」シグナルとなる。
  • RCI

  • 株価と日付の相関関係を表す指標。日付が重なるごとに、株価がどう変化したかを表す指標。
    *相関関係とは、一方の数値が動くことによって、他方の数値に及ぼす影響を数値化したもの。
    計算期間の株価が一日も下がらないで上昇し続けると+100%になり、逆に計算期間の株価が一日も上がらないで下降し続けると-100%、株価が横ばいの動きだと0%である。
    9日と27日のRCIを組み合わせて見ることが多く、相場が上下している状況で有効に働きやすい指数。一方、直線的に上昇を続ける相場ではあまり機能しにくい。RCI(27日)が-80%以下の低水準なら「買い」、80%以上の高水準なら「売り」。また、同時にRCI(9日)が同時に高値圏、安値圏に入っている場合はさらに売買の信頼性が高まる。
  • 移動平均線乖離率

  • 株価が移動平均線から何%乖離しているのかを示す指標。基準となる移動平均線は25日が多い。移動平均線上を100%として、上に5%乖離した場合は105%、下に5%乖離した場合95%となる。
    上に乖離するほど株価は反落しやすく、下に乖離するほど反発しやすくなる。時価総額が数千億以上の株で比較的ゆっくりと値動きする場合、上下15%くらいの乖離率で反発しやすい。時価総額が数百億以下のなど小型株の場合は上下30%くらいが反転のメドとなる。ただ、銘柄によって反転する乖離率は大きく変わるため、過去で似た値動きをしている時の乖離率を参考にするといい。
  • MACD

  • 短期と長期での移動平均線の乖離率を基にした指標。トレンドを捉えながら、早い段階で売買の判断する目的で作られた。これに加えて、MACDの移動平均線であるシグナルと併用して判断される。
    *ただ、MACDに使われる平均線は通常の線ではない。 MACDが大きく下がってきたところで、シグナルを下から上抜いたら買い(ゴールデンクロス)。また、MACDの上昇が続いてからMACDがシグナルを下抜いたら売り(デッドクロス)と判断する。
  • ボリンジャーバンド

  • 移動平均線を中心にして、その上下に標準偏差の線をバンド状に描いたチャート。株価がその範囲で値動きする確率を示す。
    *標準偏差とは、偏差値を求める際に利用される考え方。
    強いトレンドが無いとき、-1σや-2σのポジションで買い。2σを超えたら売り。
    また、ボリンジャーバンドが収束した状態から株価が一気に2σ超えるような動きになると強い上昇トレンドが発生したと考えれる。
  • 一目均衡表

  • 転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパンの5本の補助線で構成される。
    転換線:(過去9日間の高値+安値)/2
    基準線:(過去26日間の高値+安値)/2
    先行スパン1:(転換値+基準値)/2を26日先にずらしたもの
    先行スパン2:(過去52日間の高値+安値)/2を26日先にずらしたもの
    遅行スパン:本日の終値を26日前にずらしたもの

    先行スパン1と先行スパン2にはさまれている網目の部分を「」と呼ばれ、株価をはね返す重要な抵抗帯となる。また、雲が厚ければその株を売りたいと待ち構えている人が多く、薄くなればそうした人が少なくなっていると言える。雲の幅が狭くなるとトレンド転換が起きやすくなる傾向がある。

    以下、トレンド転換のサインとして考えられる。
    1. 転換線が基準線を上回る(ゴールデンクロス)
    2. 基準線が上向きに転じる
    3. 株価が雲を抜ける
    これらのサインにより上昇転換であることを確認し、基準線や雲をメドに押し目買いをする。
    または、基準線や雲が上昇トレンドの間は転換線と基準線によるゴールデンクロスが買いサインになる。
    一方、基準線と転換線のデッドクロスでは売り。

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