2015年7月7日火曜日

消費者行動論 授業まとめ

第1回 講義概要
第2回 購買意思決定の分析①:購買意思決定プロセス
第3回 購買意思決定の分析②:情報処理の多様性と情報過負荷
第4回 購買前の情報処理①:内部探索と外部探索
第5回 購買前の情報処理②:情報の解釈とその多様性
第6回 購買時の情報処理①:低関与情報処理
第7回 購買時の情報処理②:相互適応的な情報処理
第8回 購買後の情報処理①:再評価と満足
第9回 購買後の情報処理②:消費者間の社会的相互作用
第10回 購買意思決定プロセスとマーケティング①:情報処理プロセスを捉える視点
第11回 購買意思決定プロセスとマーケティング②:購買意思決定とマーケティングの関わり
第12回 購買意思決定の特性とマーケティング①:価値提案および価値伝達のデザイン
第13回 購買意思決定の特性とマーケティング②:購買意思決定とインターネット
第14回 ブランド構築と統合型マーケティング・コミュニケーション



購買意思決定プロセス

意思決定のプロセスのあり方は製品カテゴリに応じて多様性がある。
この多様性を決定ずける要因が、
「動機づけ」「能力」「機会」
と整理される。
これらが高いときに、購買にかける時間と労力は大きくなるのだ。

また、消費者が解決すべき理想の状態までの選択の構造を目標階層構造という。

通常、意思決定のプロセスは以下の通りである。
問題認識
→情報探索
→代替案評価
→選択・購買
→購買後評価

S-Rモデル(反応注目型モデル)

消費者の行動を、刺激(stimulus)と反応(response)から観察するもの。例えば、2割引した際の、消費者の購買変化など。この場合、SとRの間がブラックボックスとされてきた。

S-O-Rモデル(構造明示型モデル)

S-Rモデルに、消費者の生活体(organism)を加えたもの。 つまりは、消費者の精神的状況を考慮したモデル。

購買行動の種類

ブランド・ロイヤルティ:消費者の内的関与が高く、特定のブランドを反復して購買する行動。
バラエティ・シーキング:現在の自分のブランド選択に飽きて、好奇心や広告などの外的手がかりによって購買する行動。
派生的変化購買:外部手がかりによって引き起こされる購買行動。ブランドへの関与が低い点でバラエティ・シーキングとは異なる。
反復購買行動:一定時間ごとに繰り返される購買行動。

情報処理の多様性と情報過負担



内部探索と外部探索

購買意思決定プロセスの中で、購買しようとする製品・サービスにはどのようなブランドの代替案があり、どのような特徴を持っているのかを把握するが「情報探索」である。

その情報探索には、内部探索と外部探索がある。
内部探索とは、記憶内の関連情報を探索すること。外部探索とは、外部の情報を探索することである。

情報源には、市場由来(企業の広告などからの発信)と非市場由来(口コミや友人などかの情報)と区別される。

また、情報探索活動に影響を与える要因は以下の通りである。
・事前の情報保有度
・知覚リスク
・関与度
・熟知性
・専門性
・時間的プレッシャー
・ブランド不明確性
など

低関与情報処理

個人の商品への関心度、重要度を消費者行動研究では「関与」という。

商品への関与は、個人の特性と状況によって変化する。

ブランド構築と統合的マーケティング・コミュニケーション

ブランド構築

1990年代以降になってブランド・エクイティ(ブランドの資産価値)への関心が高まった。
消費者の知識構造は、「ブランド認知」と「ブランド・イメージ」で構成される。

ブランド・ピラミッド・モデル

ブランド構築の手順を考える上での枠組み
下から、
アイデンティティ(消費者によるブランドの識別)
→ミーニング(ブランドについての意味の理解)
→レスポンス(適切で望ましい反応)
→リレーションシップ(消費者とブランドの関係性の構築)

となる。
強いブランドを構築するには、現状がこれらのどこに位置するのかを把握する必要がある。

統合的マーケティング・コミュニケーション

標的とする市場に説得力のある一貫したマーケティング・メッセージを伝達するため、マスメディアによる広告、インターネット広告、人的販売活動、広報活動、スポンサーシップ、インストア・プロモーション(小売店内における販売促進活動)など、多様なコミュニケーション手段を統合的に活用しようという考え方








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