2015年4月13日月曜日

1ドル札を50セントで買うように、株を買う

価値を持っているがアブノーマルな価格で売られている株を買い、ノーマルな価格で売る。

株は元々、大航海時代に航海のリスクを分散させるために、出資者を募り、お金を集めた。そして、その航海によって香辛料などに獲得し利益を分け合うというものであった。
故に、一刻一刻の株価の値に左右されずに、自分が有望だと思う’船’に出資をすればいい。

投資する企業に目星をつける

できるだけ身近な物に目を向ける。身近で実感のわくものに投資をする。
まずは、日常生活で良いと思える物を集める。
→売り上げ高、経常利益、純利益が予想も含めて伸びているかが重要。
*自分がよく理解できていない企業には投資しない。自分が好きな分野、得意な分野で勝負する。

*株はみんなの思惑を読む、一種の人気投票みたいなもの。人の気持ちが読めれば、株で儲けられる。

「人の行く裏に道あり花の山」

人気の株では、既に株価は天井圏であり儲けも少ない。他人とは違うところに目をつけていかなければならない。

会社の業績を判断する

売り上げや利益が順調に伸びていることが重要 「会社四季報」「日経会社情報」から会社の業績と資産を調べる。

決算報告を確認する際は、決算短信は1ページ目だけを読めばいい。1ページ目に必要な情報がまとめられている。ページの一番下には今後の決算予想が書かれているので、そこも確認する。
*また、営業キャッシュフローがマイナス続きの場合は×

*自己資本比率の低い、負債の多い会社には気をつける。一般的に50%以上ならば安全性が高いといえる。ただ、金融や不動産など特殊な業界では10%前後でも普通。

今後も利益が伸びるかを判断するポイント

  1. 商品・サービス自体が魅力的か
  2. これからもスケール拡大が見込めるか
  3. 競争が過熱していないか?レッドオーシャンではないか。
  4. 会社の規模に見合ったインパクトを出せているのか
*社長インタビューも参考にする。

適切な株価であるか確認する

PER


PER=現在の株価/EPS
つまり、時価総額(発行済株式数×現在の株価)を収益(純利益)で割った値
*EPSとは、1株当たりの利益。EPS=利益/発行済株式数
PERとは、収益(純利益)が時価総額に対して企業がどれだけ得られているかを示す値。
PERは、15を切っていればお買い得。

PERを使えば株価の予想ができる。
予測株価= 予想利益(純利益)×15(標準PER)/発行株枚数
*理論株価
クオンツと呼ばれる人たちが編み出したその会社の妥当な株価を示すための計算式。
適切な株価=BPS(1株純資産)+EPS(1株利益)*8年分
→これらの予測株価によって、いくらで売るか判断する。

また、企業の成長率に見合ったPERで購入する。以下の表を参考に。

利益成長率と妥当PERの早見表

*成長率が30%~100%の場合、成長率=PERとなる。

利益成長率妥当PER
利益半減7.5倍
0%15倍
10%20倍
20%25倍
30%30倍
100%100倍
150%100倍

*株を買うならPER30倍までと考えとく。PERがあまりにも高いと、株価が乱降下しやすくリスクが高い。
*株式市場の平均PERは、だいたい10倍から20倍で推移しており、標準が15倍。

PERを元に考えられる投資は2パターンある。
割安株投資:収益力があるがPERが低い企業への投資。または、バリュー投資という。
→例えば、業績は堅調に伸びているがPERが15倍以下であるならば買い時。ただ、株価が上がってくるのに時間がかかる場合がおおい。
成長株投資:PERが高いが今後も成長が見込める企業への投資。グロース投資。
→上記の表のように、PERが20倍と割高な場合でも成長率が20%などであれば買い時である。

成長率の見積もり方

  1. 成長率は営業利益や経常利益で考える
  2. 純利益や1株益だと一時的な要因が混じるため
  3. "今後"の成長率を考える
  4. 慎重に見積もる
  5. 成長率は低めに見積もり、過去の傾向を参考にする。

*業績が悪くてもPERが高い場合がある。その場合は、その企業は資産を元々持っておりいずれ業績も回復するだろうと投資家に思われているのである。
*成長率がとても高いがPERが割安な場合でも、その業績がこの先2,3年も維持されるのかを考える。例えば、成長率100%の企業がその成長率を維持できるのか。
*PERが異常値の場合には気をつける。 純利益が経常利益を上回る場合がある。それは、大きな特別損益があるか、法人税が免除されているのだ。
→経常利益と純利益の比率が1対0.6から大きく離れている場合は、経常利益に0.6をかけて本来の純利益をもとめることができる。

PBR


ROEは、自己資本に対する収益の割合を示す、企業の収益性を示す値。
BPSは、一株当たりに対する純資産の値(純資産/発行株式数)
PBRとは、現在の株価をBPSで割った値。つまり、実質価値に対しての現状の評価を示す。
これらの値は、株を購入する際にその株がお買い得かどうかの参考になる。

PBRの見方

まともな会社であるならば、本来もともとある純資産に加えてノウハウやブランド力、技術といった帳簿には表れない価値があるため、PBRは1以上の状態であるべきなのだ。
故に、PBRが1以下でならお買い得なのだ。

ただ気をつける点は、
  1. 赤字垂れ流しのダメ会社でないこと
  2. 優良企業であるが何かしらの理由で一時的に株価が大きく下がっていること

また、PBR1倍は底値のメドになる。 PBR1倍近くまで下がると、多くの投資家が底値であると考えて株を買うのである。

チャートを見極める

チャートは「意味」と「トレンド」を考える。

意味:

なぜ株価が下がったのか、上がったのか、その理由を常に考える。
分析と理由づけをして、同じ失敗をしないこと。日々のニュースの脈略を考える。

トレンド:

チャートには3つのトレンドがある。もみ合い上昇トレンド下降トレンド
上昇トレンドで取引をし、下降トレンドでは取引をしないことが無難。

上昇トレンドで買って、下降トレンドで売るのが順バリ
下降トレンドで買って、上昇トレンドで売るのが逆バリ
*初心者は、順バリでいく。
「落ちて来る剣はつかむな。地面に刺さってから抜け」「頭と尻尾はくれてやれ」

*総じて、チャートはもみ合いから上昇トレンド、下降トレンドへと変化していきやすい。
→上昇トレンド開始の時が買いのタイミング

「大きな値動き」「出来高の急増」など強い動きは、トレンドの開始・終了のサイン

移動平均線


移動平均線によるトレンド判断

基本的に、移動平均線が2本とも上を向いていれば上昇トレンド2本とも下を向いていれば下降トレンドと判断できる。
また、期間の短い方の移動平均線だけが下を向いた場合は、トレンドが崩れてきている、と考えられる。
それに続いて2本目も下を向いたら、トレンドは完全に崩れた、と言える。

ゴールデンクロス:短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上に突き抜けた状態
デッドクロス:短期線が長期線の下に突き抜けた状態
ゴールデンクロスは上昇トレンドに、デッドクロスは下降トレンドに起こる現象。

移動平均線によるトレンド変換の前兆

トレンドが変化する前兆として、株価(ローソク線)が移動平均線に割り込んできたり、上回ったりした時を気をつける。
ただ、「だまし」と言われるものには気をつける。

*配当を受け取るには、権利日の4営業日前に買っておかなければならない。
→配当日が終わると、株価は下がるのではないのか?

グランビルの法則

移動分析により株価を予想する法則

グランビルの法則による買いのシグナル


  • 移動平均線が上向きで、株価が移動平均線を上抜いた時
  • 上昇トレンドの途中で、移動平均線まで株価が下がった時
  • 上昇トレンドの中、株価が移動平均線とクロスしないまま反騰した時
  • 移動平均線が下向きで、株価が移動平均線を大きく下回った場合

グランビルの法則による売りののシグナル


  • 移動平均が下向きで、株価がそれを下回り始めた時
  • 下降トレンドで、株価が移動平均線まで戻ってきた時
  • 下降トレンドで、株価が移動平均線を上回らなかった時
  • 株価が移動平均線を大きく上回って乖離した時→過熱して急落する可能性が高いから


節目


トレンドとともに重要なのが、「節目」
「節目」によって株価が上昇したり、下落したりと、その後の売買判断の分かれ目になるポイントである。

「節目」になりがちなポイント

  • 過去の高値や安値
  • 過去にもみ合った価格帯
  • 13週移動平均線や26週移動平均線などの主な移動平均線
  • トレンドライン

チャートパターン


チャートにはいくつかのパターンがある。それらを元にシナリオを立てる。そのシナリオが崩れた時は、「損切り売り」をする。シナリオ通りに目標が達成されたら「利食い売り」をする。
  • もみ合い放れ

    それまでのもみ合いから抜けた、出来高の増加による上放れは強い上昇エネルギーを持っていると考えられる。これは、それまで投資家に相手にされていなかったのが、たくさんの人に注目されだしたのが原因で起こるパターン。このパターンがもっとも失敗確立が低く、失敗しても初めのもみ合いゾーンで下げ止まることが多い。
    また、もみ合いが長く、出来高増加を伴って上抜けるほど、その後の上昇トレンドは強い傾向にある。
    買い時:
    もみ合いゾーンの上抜けを確認してから注文をだす。
    売り時:
    このパターンによる発生した上昇トレンドは比較的に持続性が高い傾向なため、何らかの売りサインが出るまでは基本的に保有する。

  • 上昇トレンドの押し目

    上昇トレンドの株では、良い銘柄であっても少し高いので下がったら買おうと考えている投資家が多い。そのため、株価が下がると買いを入れるため、株価が反発して上がっていく。
    押し目買いでは、何をメドにするかが重要。基本的には、移動平均線トレンドライン過去の高値・安値・もみ合いなどの節目をメドにする。
    メドは局面によって異なるため、有効なメドをその都度探ることが大切。メドが変更する場合もある。
    買い時:
    チャートを見て、下値指示線として機能していると思う移動平均線の水準に指値で買い注文を出しておく。
    上昇して最初の押し目では、5日や25日移動平均線が有効な場合が多い。
    売り時:
    移動平均線を上に大きく乖離した時、またはハッキリと割り込んだ時に売る。
    割り込むときは、5%以上または何日も回復しないようなケースの場合に売る。

  • 急騰→反落→高値更新

    株価が大きく下落した後や、もみ合いが続いた後に急騰し、その後反落して、そこから急騰時の高値を超えるパターンは上昇トレンド開始のサインとなる可能性が高い。
    買い時:
    急騰した後の値動きを観察して、反落した後に改めて急騰時の高値を上抜けたら買う。
    売り時:
    かなり強い上昇トレンド発生のサインといえるため、売りサインが出るまで利益を延ばし続ける。

  • 急騰→高値維持

    先ほどの「急騰→反落→高値更新」とは違い、反落せずに高値をキープするパターン。
    急騰し上昇が止まると比較的に大きな売りがでて、ある程度反落するのだが、
    それでも高値でキープするということは、そうした売りを吸収するだけの強い需要があるということが考えられる。
    買い時:
    急騰後、高値でもみ合う動きをしたら買い。一般的に2週間くらい高値をキープしたら強い動き。
    また、高値もみ合いを上抜けた地点で買えば、さらに確立は高い。
    売り時:
    かなり上昇エネルギーが強いパターンであるため、売りサインが出るまで保有。

  • 取っ手付きカップ型

    ティーカップのような形であるため取っ手付きカップ型と呼ばれている。
    大きく上昇した後に、調整局面に入り、その安値から再び前回高値まで回復して、その高値をキープしてもみ合いの動きになるパターン。これは成長株の上昇トレンドの途中でよく出てくる。このパターンは比較的に短期間で利益を狙える戦略。
    買いポイントはティーカップの取っ手に当たる部分。
    買い時:
    上昇トレンドから、いったん調整期間に入り、大きく反落した後に、前回高値付近まで戻し、その高値付近でもみ合いになったら買い。
    高値もみ合いを上抜けした地点で買うと、さらに確率は高い。
    売り時:
    前回高値をつけるまでの上昇幅か上昇率が目標。

  • だまし下げ→高値更新

    直近安値を更新してから、反転して高値を更新するパターン。
    一時的に下落してチャートのトレンドが崩れかけたにもかかわらず強い"買い"が入ってくるという動きなので、かえって強い需給が確認できる。トリッキーではあるが、意外に多くみられるパターン。
    買い時:
    株価が直近の安値を割り込み「トレンドが崩れた」と思わせておいて、力強く切り返して逆に直近の高値を更新したら買い。
    売り時:
    かなり強い上昇トレンドのサインである可能性が高いため、売りサインが出るまで保有。

  • 三角持ち合いから上放れ

    「三角もち合い」とは、値動きの振れ幅がだんだん小さく収斂していくパターン。(上値抵抗線と下値抵抗線がきれいに引けて三角になることから)値動きが収斂して上放れしたら買い。
    三角もち合いの動きが収斂した後に動きだした方向に、トレンドが発生することが多い。
    買い時:
    値動きの幅が徐々に小さくなっていき、上放れる動きになったらその地点で買い。
    売り時:
    三角持ち合いの一番大きな振り幅の幅が、上放れした地点からの利幅の目標。

  • Wボトム

    下落局面の株価が底を打ち上昇に転ずると、それまで売りに出せなかった投資家が「やれやれ売り」をし、再び株価が下がり二度底となる。二度底になった場合、最後の売りを消化しきった状態なので一方的な上昇に転ずる場合が多い。
    「二度底は黙って買え。」
    買い時:
    同じ位の安値をつけた後、そのネックライン(2回の安値の間の山)を上回った時点で買う。または、上抜けしてからネックラインと同じ位の押し目を付けた時。
    売り時:
    Wボトムの安値とネックラインとの値幅分、上昇したら売る。もしくは、目標値にこだわらず移動平均線を株価が下回るまでの間や売りサインが出るまで保有し続ける。損切りの目安は、ネックラインや移動平均線を株価がハッキリと割り込んだ時。

  • 逆三尊ボトム

    3回安値をつけて、そのうち真ん中(2回目)の安値が一番安値になるパターン。
    2回目の"戻り高値"の水準をネックラインといい、3回目の安値をつけた後にネックラインを超えたら逆三尊が完成して買い。ネックラインを超えた株価は再びネックライン付近まで下げる(押し目をつける)ことが多く、その押し目を待って買う戦略も考えられる。
    Wボトムの方がパターンとしては多いが、逆三尊ボトムの方が3回安値を出している分、底打ちパターンとしては強い。
    買い時:
    3回目の安値が2回目の安値を下回らず、その後ネックラインを突破したら買い。
    ネックライン突破後に、再度ネックラインまで下落したら押し目買い。
    売り時:
    逆三尊の値幅(一番の安値と戻り高値の差)をネックラインの価格に加えた値が高値目標だが、何らかの売りサインが出るまで利益を延ばす戦略でもいい。ただ、ネックラインを大きく割り込んだら損切り。

  • セリングクライマックス

    売りたい人が売り尽くした状態「セリングクライマックス」では、その後株価が反発して上がりやすくなる。
    ただ、悪材料があまりにも深刻な場合はセリングクライマックスが起きても下げが続く場合がある。あくまでも一時的な悪材料で下落していて、将来的にはその企業が復活する可能性が高いと考えられる場合にのみ、このパターンを使う。
    買い時:
    下降トレンドが続いた末に、出来高が通常の5倍以上(理想は10倍以上)になってから底値の5%以内までに買う。
    売り時:
    短期のリバウンド狙いの場合は25日移動平均線まで株価が戻ってきた時が売り。長期的な業績の良さが見込める場合は長期投資として保有する。
*高値更新、強い上昇、上向きの移動平均線は「買い」のサイン
*狙う上昇幅の5分の1の範囲ならそのまま「買い」。上昇の動きについていけない時は、5日や25日の移動平均線まで落ちるのを待つ。
*高値キープや急騰時の高値を突破する動きなら押し目を待たずに「買い」に切り替える。
*下落エネルギー出尽くしや下げ止まりの動きも買いサイン

「休むも相場」

下げ相場のときは、株を買わずに現金を持っている、キャッシュポジションを行う。

*通常、利食いは20%、損切りは10%。初心者なら、利食い10%で損切り5%を目安に売買すると心得とく。

「上り百日。下り十日。」

株式相場というのは、上る時は緩やかだが、下がるのは急である。

「買いは遅かれ。売りは早かれ。」


売り時を決めておく

株を売るタイミングは主に「目標に達した時」か、「保有している理由が崩れた時」かの2つ。

目標の立て方


  • 過去の高値などの節目

  • 過去の重要な高値・安値・もみ合いなどに「節目」に注目する。
  • N字計算・E字計算

  • N字計算とは、前回の上昇時の値を直近の安値に加えて目標を計算する方法。
    E字計算とは、前回の上昇時の値幅を前回の高値に加えて計算する方法。
  • 倍率で目標を計算する

  • 成長が著しい株の場合、値幅で目標を設定するよりも倍率で設定した方が有効な場合がある。
    例えば、成長の勢いが強く、その株の先行きをかなり強気に見ている場合は、「次の上昇も、前回の上昇時と同じく3倍になるかもしれない。」というように、倍率でざっくり想定するのだ。
  • シナリオが崩れたら売る

    例えば、「株価が13週平均線に支えられて上昇している」という根拠に株を買った場合、株価がそれを割り込んだら「売り」とする。

売りサイン


  • 上昇トレンドの崩れで売り

  • 売りのタイミングの中で最も重要なサイン。
    移動平均線に沿って上昇していた株価が一気に割り込んで崩れた時や、直近の最安値よりも下げた場合が崩れと考えられる。
  • 株価の上昇が極端に過熱化したら売り

  • 株価と13周移動平均線が大きく離れた時が過熱している状態だといえる。過熱してきたら売るのが無難。
    または、PERと比較してタイミングを検討したり、5日移動平均線に割込んだら売るといったことができる。
    「山深ければ、谷深し」株価が派手に上がれば、下げ幅をキツい。
  • 高値圏での長いヒゲ+大陰線

  • 長いヒゲは1度高値をつけたものの、売りの増加で株価が急落したことを表す。大陰線も売りの急増で下がった動きであり、ともに売り圧力の強さを示すのだ。この2つの形が組合わさった場合、強い売りサインになることが多いのだ。また、過去の高値という節目に重なるとさらに強力なサインとなる。
  • 急騰→急落は強い売りサイン

  • この場合、急騰したことにより「よし、ここは売ろう」という人たちが多いことを示している。
    上昇トレンドが続いた後の高値圏でこうした形が出ると、天井である可能性が高い。
  • Wトップ

  • Wトップとは、同じくらいの水準で2回高値をつける天井パターン。
    2回の高値の間の安値の水準を「ネックライン」といい、そこを割り込んだらWトップ完成と判断し「売り」と考える。ただ、ネックラインを割り込んだ後にもう一度ネックラインまで株価が戻ることもあり、そこもまた売りのポイント。
    要は、投資家が上値の重さを感じて、下放れしていくパターンなのだ。
    *上値が重いとは、売りたい人が多く上昇しにくい状態。
  • 三尊天井

  • 3回高値をつけるうちの真ん中が一番高い形であり、2回目の高値の後につける安値の水準がネックラインとなり、それを割り込んだところで三尊天井が完成したと判断し売りサインとなる。
  • 高値もみ合い下放れ

  • Wトップ、三尊天井と同様に上値の重さを確認する天井サインである。
  • 急落→反発→安値更新

  • 急落から反発し何とか株価を押し返したものの、それでも安値を更新したことから強力な売りサインであると考えられる。
  • 他にもっといい株があれば売り

    常にお気に入り銘柄のストックを多めに持っておき、タイミングが良ければ、保有銘柄と随時入れ替えていく。常にベストな状態でポートフォリオを組む。

「天井三日。底百日。」

株価は天井にいる期間は短いが、底にいる期間は長い。

「見切り千両。」

下がり始めた株は、直ぐに見切って売る。

テクニカル指標を使いこなす

テクニカル指標とは、株価や出来高などのデータを統計的手法などで加工した指標やチャート
有効な指標は銘柄・状況によって変わってくるため、使い分けることが重要。

テクニカル指標


逆張り指標

  • RSI

  • RSIは一定期間の値上がり幅と値下がり幅の合計に対して、値上がり幅の合計がどのくらいの割合なのかを表す指標。例えば、すべて上昇ならRSI100%である。
    この指標により株価の短期的な「上がり過ぎ」や「下がり過ぎ」を見ることができる。基本的には30以下なら買い、70%以上なら売り。また、株価と指標が逆行現象する「コンバージェンス」と「ダイバージェンス」がある。
    コンバージェンス:株価とRSI指標が収束する状態。株価が下落しているものの、RSIが上がっているため下落の勢いが衰えているとわかる。強気サイン。安値圏でのコンバージェンスは重要な買いサイン。
    ダイバージェンス:株価とRSI指標が離れて開いていく状態。これにより買いの勢いが落ちているとわかる。弱気サイン。高値圏でのダイバージェンスは重要な売りサイン。
  • ストキャスティク

  • 一定期間の高値と安値の幅の中で、株価がどの位置にいるのかを示した指標。単純計算によるストキャスティク%Kだと値動きが激しすぎるため、もう少しゆったり動くように加工されたスロー%K、%D、スロー%Dがよく使われる。この4つの指標の中の2つを組み合わせて表示される。
    基本的に、ストキャスティクが30%近くまで下がってきたら「買い」、70%近くまで上がってきたら「売り」とされる。
    また、値動きの早い線が遅い線を低い水準で上抜いたらゴールデンクロスといい、「買い」シグナル。高い水準で下抜いたらデッドクロスといい、「売り」シグナルとなる。
  • RCI

  • 株価と日付の相関関係を表す指標。日付が重なるごとに、株価がどう変化したかを示す。
    *相関関係とは、一方の数値が動くことによって、他方の数値に及ぼす影響を数値化したもの。
    計算期間の株価が一日も下がらないで上昇し続けると+100%になり、逆に計算期間の株価が一日も上がらないで下降し続けると-100%、株価が横ばいの動きだと0%である。
    9日と27日のRCIを組み合わせて見ることが多く、相場が上下している状況で有効に働きやすい指数。一方、直線的に上昇を続ける相場ではあまり機能しにくい。RCI(27日)が-80%以下の低水準なら「買い」、80%以上の高水準なら「売り」。また、同時にRCI(9日)が同時に高値圏、安値圏に入っている場合はさらに売買の信頼性が高まる。
  • 移動平均線乖離率

  • 株価が移動平均線から何%乖離しているのかを示す指標。基準となる移動平均線は25日が多い。移動平均線上を100%として、上に5%乖離した場合は105%、下に5%乖離した場合95%となる。
    上に乖離するほど株価は反落しやすく、下に乖離するほど反発しやすくなる。時価総額が数千億以上の株で比較的ゆっくりと値動きする場合、上下15%くらいの乖離率で反発しやすい。時価総額が数百億以下のなど小型株の場合は上下30%くらいが反転のメドとなる。ただ、銘柄によって反転する乖離率は大きく変わるため、過去で似た値動きをしている時の乖離率を参考にするといい。

順張り指標

  • MACD

  • 短期と長期での移動平均線の乖離率を基にした指標。トレンドを捉えながら、早い段階で売買の判断する目的で作られた。これに加えて、MACDの移動平均線であるシグナルと併用して判断される。
    *ただ、MACDに使われる平均線は通常の線ではない。 MACDが大きく下がってきたところで、シグナルを下から上抜いたら買い(ゴールデンクロス)。また、MACDの上昇が続いてからMACDがシグナルを下抜いたら売り(デッドクロス)と判断する。
  • ボリンジャーバンド

  • 移動平均線を中心にして、その上下に標準偏差の線をバンド状に描いたチャート。株価がその範囲で値動きする確率を示す。
    *標準偏差とは、偏差値を求める際に利用される考え方。
    強いトレンドが無いとき、-1σや-2σのポジションで買い。2σを超えたら売り。
    また、ボリンジャーバンドが収束した状態から株価が一気に2σ超えるような動きになると強い上昇トレンドが発生したと考えれる。
  • 一目均衡表

  • 転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパンの5本の補助線で構成される。 先行スパン1と先行スパン2にはさまれている網目の部分を「」と呼ばれ、株価をはね返す重要な抵抗帯となる。また、雲が厚ければその株を売りたいと待ち構えている人が多く、薄くなればそうした人が少なくなっていると言える。雲の幅が狭くなるとトレンド転換が起きやすくなる傾向がある。
    以下、トレンド転換のサインとして考えられる。
    1. 転換線が基準線を上回る(ゴールデンクロス)
    2. 基準線が上向きに転じる
    3. 株価が雲を抜ける
    これらのサインにより上昇転換であることを確認し、基準線や雲をメドに押し目買いをする。
    または、基準線や雲が上昇トレンドの間は転換線と基準線によるゴールデンクロスが買いサインになる。
    一方、基準線と転換線のデッドクロスでは売り。

株で失敗する主な2つの要因

  1. 選んだ会社の株が悪かった

    • 業績を見ずに買う
    • 会社の予想が外れた(下方修正)
    • 自分の"読み"が間違っていた
  2. 買ったタイミングが悪かった

    • 株価チャートを見ずに買ってしまった
    • PERをチェックしていなかった
要は、良い株を良いタイミングで買って、売ることが株の本質。

*投資は、過去の分析や必勝パターンを勉強するだけでは不十分。投資に一番大切なことは、未来を予測する力だ。それは、1度過去に関して学んでみて気付くことなのだ。
→自分もまずは、過去のパターン分析から始めよう。「知ったらしまい。」

*情に流されないこと。
常に心にゆとりを持って、ゲーム感覚に楽しむ。


これまでの学習を踏まえたまとめ

・銘柄は上昇トレンドに絞る。
・リターンを直ぐに得るには、企業で選ぶよりもチャートで判断する。
・直近で大きな値動きがあった銘柄を探す。
・辛抱強く待つことも大事。株値動きは遅い。
・短期でリターンを得るには、チャート派。長期でのリターンを見込んだ投資なら企業を見て投資する。
・シナリオ通りに、従順に取引をする。シナリオ通りなら利食い売り、シナリオが崩れたら損切りをする。
・チャートのパターンを図で憶えてしまう。
・短期でリターンを得るために、まずは順張り狙いでいく。














お金の成り立ち

お金の起源は、「みんなが欲しがる共通のモノ」。
日本だと、米。米が基軸通貨であった。

そこから、
米だと使い勝手が悪い→金、銀へ→通貨の流通量が増えるにつれ、金銀の生産量に限界がある。→金の証明書が、紙幣となる。ただの紙切れに価値が付いた。

*物ごとはグラデーションして変化していく。いきなり、紙切れに人が信用する訳ではない。

お金は、「お金には価値がある」という共通認識から成り立つ。故に、人々がお金に価値を感じなくなった時に、その経済は崩壊する。
また、国の政治が不安定な場合でも、人々は不信を抱くようになれば、その価値は崩壊する。ギリシャの様に。
そして、人々のお金に対する不安は連鎖していく。ある貨幣の価値が崩落すれば、次は自分たちの貨幣も危ういのではないかと不安になる。それが、リーマンブラザーズの倒産によって、世界中で起こったリーマンショックである。


お金によって、物の価値を保存できるようになった。そして、人は考える時間を得た。狩りを中心とした生活から、人の生存には必要のない文化の創造へと変化していく。

お金という共通の理解から、人々はお互いの信頼関係を感じ、コミュニケーションを発展させていく。



DeNAショッピング、ウェブファッションマガジン「Lily(リリー)」創刊

これまでの既存の雑誌社は、書店など小売店への販路が参入障壁であった。ただ、ネットの発達により、雑誌などを通したリーチ数は落ち、大手IT起業がリーチ数を得るようになった。そうした状況から、denaや楽天はウェブマガジンを発行する。また、ウェブマガジンは既存のECサイトとの相性が良い。ウェブマガジンで気に入った物は、ECサイトへと繋がり、直接購入することができるからだ。

何にせよリーチ数を多く持つメディアが強い。